いまさらながら

ずっと積んでたぷれいぶっ! を崩しました。
キャラも適度にかわいく、ギャグも適度に滑りながら滑り止めは適度に機能して、
適度にくだらなくも適度にひねられた設定に、適切に配置されたイベント。
それを下からささえる、たしかな文章力。
突き抜けたものは無いけど、全部の項目に80点以上がついてるような作品。
新装電撃草創期の阿智太郎みたいな。

とにかくこの作品は、カミガカリの一巻読んだときに感じた
「これが二十歳そこそこの人の書く作品か」という衝撃を、思い出させてくれました。
勢いだけで突き進むところも、その勢いが絶妙に、まさに神懸かったバランス感覚の上で
物語を紡ぎ上げたところも、カミガカリ一巻を彷彿とさせてくれました。
誰にでも書けそうなんだけど、たぶんこのレベルで書ける人は意外に少ないと思います。
 
高遠さんは当時、二巻を出すのがとても速くて「うえおの再来なるか」と期待してたのですが、
なんというかカミガカリの二巻が個人的にあまりに残念で。
ぼくとおなじこと考えた人が多かったのか、三巻までで続きが出ず。
打ち切りかなぁ残念だなぁと思ってたら忘れた頃に新刊が出てました。
ずっと積んでましたが、読み終わってよかったです。